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伊坂幸太郎 『チルドレン』

チルドレン (講談社文庫 (い111-1))チルドレン (講談社文庫 (い111-1))
(2007/05/15)
伊坂 幸太郎

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こういう奇跡もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。
それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。
短編集のふりをした長編小説です。帯のどこかに“短編集”とあっても信じないでください。
伊坂幸太郎



例えば。

シャーロック・ホームズシリーズの主人公は誰でしょうか?

『そりゃあ、ホームズだろう?』と仰る貴方は、おそらくホームズシリーズを未読なのではないでしょうか?
往々にして物語の主人公とは、読者が感情移入するために用意された人物、つまりこの場合はワトソン博士になります。
(ディープなシャーロキアンの方など、反論はあるかもしれませんが、ここはツッこまずにいてもらえると助かります)

シャーロック・ホームズは物語を動かす強烈な歯車であり、作品の魅力を司るキャラクター。
そういった例はホームズに限らず、京極堂、御手洗潔、果てはドラえもんなどなど、多数存在します。


そしてこの小説もそういったキャラクターが回す物語です。


今作でホームズ的歯車となるのは、音楽の才能に溢れ、親父が大嫌いで、自己中心的な男、"陣内"
陣内はエキセントリックな言動で周囲をしっちゃかめっちゃかに引っかき回すのに、何故か憎めない不思議な魅力があります。
物語は、その陣内に振り回される人たちの視点で語られます。

この作品を面白いと感じるかどうかには、この陣内を好きになれるかにかかっているのですが、
個人的にこの陣内というキャラクターは大成功だと思っています。
伊坂氏は魅力に欠けるキャラしか描けないと思っていたのですが、認識を改めざるをえませんでした。

もうホント、今まで読んできた伊坂幸太郎作品の中でもトップクラスに面白かったです。


余談ながら陣内が作中で編み出した小冊子、「朱儒の言葉 ~トイレの落書き編~」は是非読んでみたいものです。
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